僕の見たシンガポール

シンガポールから思ったことを日々更新していきます。

上司と話す目的は4つしかないんだってば

どうも、タケナカです。

 

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まだ年次が浅い人たちをコーチングしていて気づいたのですが、普段の仕事で上司と話す目的なんて4つしかないということに気づいていない人が多すぎます。

 

この目的のどれにも当てはまらない話で上司の時間を無駄に使ってしまったり、また、話の目的が上司にクリアに伝わっていないままだらだらと話しつづけたりすることで、「で、お前は何が言いたいんだっけ」と上司は呆れ状態になり仕事ができないやつとして見なされていくのです。

 

できる上司は基本的にヒマではないはずですから、どこに着地するか分からないダラダラした話は相手をイライラさせるだけです。

 

なので、まず上司に話しかけるときは、今、何の目的で話しているのかを真っ先に示してあげることが何よりも大事になります。「先日の件のアップデートなんですが…」「I'd like to get your approval on~」みたいな感じです。

 

で、じゃあその4つの目的とは何かですが、

  • Update
  • Input
  • Approval
  • Question

の4つです。ほうれんそうではありません。

 

それでは、それぞれの目的について簡単に説明していきましょう。

 

Updateとは

これは、要するに情報共有にあたるもので、「こないだ頼まれたあの仕事、XX日までに終わりそうです!」みたいなポジティブなものや、「競合がこんなヤバイことしてきているっす!」みたいなネガティブなものがそれに該当します。

 

Updateの難しいところは、何でもかんでもUpdateすればいいわけではなく、上司の期待値を汲んだ上で、適切に行うことです。

 

頼んだ仕事がいつ終わるかどうかを気にしているからこそ、仕事が何日までに終わるかどうかをUpdateするのですし、テンションを張っている競合が大きな動きをしてきているからUpdateするわけです。

 

そこの期待値を外していると、「僕の肛門がやたらとかゆいっす!」みたいなUpdateとなんら変わらないわけですね。「そんな話はどうでもいいねん」という感じで受け止められるわけです。

 

さらには、ネガティブな情報共有に際してのポイントは、その後のアクションに対する意見持っておくことです。

 

「競合がヤバイことをやってきた」だったら、「なので今週以降の売上のデータをチェックして、インパクトを精緻にチェックして対策を立てましょう!」といった意見を準備しておくことで、より一層デキるビジネスマンな感じになりますね。

 

Inputとは

これは、自分の意見に対して上司の意見をもらうというものです。

 

「来期のマーケティングプランを作って来たので、ご意見もらえませんでしょうか!」みたいなやつです。

 

ポイントは、しっかりとした自分の意見を持っておくことと、どこにinputが欲しいかを明確にしておくことです。

 

前者の方は当たり前だと思われるかもしれませんが、Inputは自分の思考が試される重要な瞬間ですので、如何に上司を唸らせて、「こいつはできるやつだ」と思わせるかの勝負の場なのです。是非とも考えに考え抜いて自分の意見を持っていくべきでしょう。

 

後者の方も、これまた大事でして、要するに期待値の擦り合わせです。まだドラフトのプレゼン資料を持っていって、プレゼンの流れに対して意見が欲しい時に、パワポのフォントがまだ揃っていないのとかを指摘されてもお互い不幸なだけです。

 

Approvalとは 

 いわゆる合意や承認のことで、上司からしてみたら、自分がApporvalをしたものは今後何が起きても部下ではなく自分の責任になります。

 

「ちょっとこの資料を見て欲しいんですけど…」みたいな曖昧な感じではなく、「この資料にApprovalが欲しいんですけど…」と言うことで、そこの線引きを明確にさせることで、余計なトラブルも防げるわけです。

 

つまり、Inputとは責任の重さが違うため、上司側も身構えるわけでして、もちろん持っていくものの質は最高のものを準備する必要があるわけです。

 

ちなみに、この時に「前回こんなinputをいただきましたが…」という形で上司自身が前に何を言ったかを思い出させるというテクニックが円滑に進める上で有効だったりします。

 

Questionとは

最後が、質問、です。よく、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」という風に質問をすることを推奨する文化がありますが、僕は、質問はなんでもかんでもするべきではないと思っています。

 

ポイントは、知らない情報に関しての質問は素直に質問をして聞くべきですが、仕事の進め方、提案内容といったものに関しては、自分の意見を提示して、そこに対してInputをもらうという形で行うべきです。

 

つまり、極端に言うと、質問は知らない情報を手に入れる時のみに行うべし、ということです。

 

つまり、「AB商事との過去のトラブルに関して教えてください」「シンガポールでの守らなければならない商慣習ってなんですか」といった質問はOKですが、「この仕事はどうやって進めたらいいんでしょう」「次回の提案はどうしたらいいと思いますか」みたいな質問はNGだということです。

 

優しくてヒマな上司なら、そういった質問にも懇切丁寧に教えてくれるかもしれません。しかし、普通は、そういった質問が続くと、上司の目からしたら思考を放棄している部下にしか見えませんし、「で、お前はどうしたらいいと思うんだよ!」と返してくること請け合いです。

 

やはり、自分の頭で考えて物事をゴリゴリと前に進めてくる部下の方が圧倒的に優秀に映ることは間違いありません。もちろん、そちらの方が自分自身も成長できるわけですから。

 

 

と、いうわけで、もっと上司と話す際は、思考をシャープに磨いて、目的をクリアにして話せば、もっと成長できて、もっと「仕事ができる人」になるわけですね。